2010年9月3日付日刊工業新聞に掲載されました。
【松山】谷口金属熱処理工業所(愛媛県西条市谷口裕久社長、0897・55・5515)はキグチテクニクス(島根県安来市、木口重樹社長、0854・22・2619)と提携し、金属材料などの試験・評価業務の受注に乗り出した。谷口金属が窓口となり、キグチテクニクスが試験・評価を担当する。公的試験機関、大学、高等専門学校、企業からの受注を見込む。
四国エリアを中心に展開しており、すでに十数件の受注が内定しているという。谷口金属は熱処理から試験・評価までを提案し、新規受注につなげる。一方、キグチは同エリアでの営業力を強化する。強みを生かして協業し、相乗効果を発揮する。
谷口金属は米ボーイングの次世代中型旅客機「787」の主翼、原子力発電設備や風力発電機などの部品の熱処理を手がけている。2011年夏をめどに航空機生産の特殊工程に関する国際規格「Nadcap」取得を目指している。
キグチは時間経過とともに起こる変化を測定するクリープラプチャー試験機や米MTS社製の疲労寿命評価試験機などを所有。マシニングセンターやワイヤ放電加工機などを置き、試料製作を内製化している。これにより、短納期・低コストの試験・評価体制を整えている。「ISO/IEC17025」「Nadcap」を取得しており、航空宇宙製品やエネルギー関連産業の受託試験事業に力を入れている。